~合わない靴が引き起こす足の症状とは?~
今、履いている靴は、きちんとあなたの足にフィットしていますか?
もし自分の足に合わない靴を履き続けていると、足が疲れたり、痛くなったり変形したりとさまざまなトラブルが発生します。また靴が合っていなければ、姿勢が崩れ、歩けば歩くほど膝や腰など、足以外の箇所にも負担がかかってしまい、体全体に悪影響が生じることも…。
今回は足に合わない靴が引き起こす症状についてお話します。
足は体を支える土台部分 体の健康は足元から!
皆さんは普段から履くものに気を使っていますか?靴をデザイン性や着脱のしやすさだけで選んでいませんか?ひもをしっかり結ばずに履いたり、かかとを踏んで歩いたりしていませんか?
合わない靴を履き続けていると、足が疲れたり痛くなったり、足が変形してしまうこともあります。また足のトラブルにきちんと対処しないまま合わない靴を履き続けていると、膝や腰の痛みに発展する可能性も出てきます。健康のために毎日ウォーキングをしていても、合わない靴で歩き続けていたら、健康になるどころかかえって足腰を痛めてしまうことにもなりかねないのです。
特に注意したいのは、かかとが固定されないミュールやサンダルを長時間、履き続けること。かかとがしっかり固定されていないと、体の重心やバランスが崩れやすくなり、姿勢が崩れて正しく歩くことができず、膝や腰に自ずと負担がかかります。
普段、何気なく履いている靴は、足や体全体を支える土台になります。自分に合った靴を履くことは、体の健康のためにも大切なことなのです。
合わない靴が引き起こすさまざまな症状
では、合わない靴を履いていると具体的にどんな足のトラブルが発生するのでしょうか?
主な症状を見ていきましょう。
<合わない靴が引き起こす主な足の症状>
靴擦れ | 靴と肌があたる部分との摩擦が原因で起こります。靴が足に合っていない、特に靴が大きすぎることが原因で起こる場合がほとんどです。親指やかかとが擦れて痛む上、ひどくなると水ぶくれになり、雑菌が入って膿んでしまうこともあります。 |
外反母趾 | 足の親指が小指の方に曲がり、親指自体が「くの字」になる状態。女性に多く見られる症状です。靴のサイズが合っていなかったり、ハイヒールなどのつま先が狭い靴を履いたりする人によく見られます。また女性ホルモンや遺伝のほか、運動不足による体の筋力低下も大きな要因の一つとして考えられています。外側に突き出た付け根部分が靴にこすれることで、炎症が起きやすくなります。 |
開帳足 (かいちょうそく) | 親指と小指の付け根を結ぶ横のアーチがつぶれた状態。前足部が広がって薄べったくなり、前足部にタコ・ウオノメができやすくなります。長時間歩くと足の裏がしびれたり、痛くなったりする上、外反母趾の形成につながってしまうことも。 |
扁平足 | 足にかかる体重を分散させる作用のある「土踏まず」がつぶれてペタンとした状態。足のクッションになる部分がなくなるため、地面からの衝撃を吸収したり緩和したりするのが難しくなり、足全体にかかる負担が大きくなります。そのため、長時間の歩行が困難になったり、足の疲労や痛み、膝痛や腰痛が起こりやすくなったりします。 |
足底筋膜炎 | かかとから足の5本指の付け根まで扇状に広がる強靱な繊維の膜「足底腱膜」が炎症を起こしている状態のこと。「朝起きての最初の一歩が痛い」「急に歩きだすと痛い」」など、痛みに特徴があります。マラソンなど足裏に大きな衝撃がかかる運動や、長時間の立ち仕事、または疲労の蓄積や加齢が原因で発症することもあります。 |
ほかにも、合わない靴を履いていると、かかとに痛みを感じたり、アキレス腱に違和感を覚えたりすることもあります。こうした足のトラブルは、歩行時の姿勢の悪化やバランス感覚の低下につながり、膝や腰の痛みを引き起こしてしまうこともあります。
紹介した足のトラブルに該当する症状がある、または靴が足に合っていないと感じているなら、今すぐ対策を考えたほうがいいでしょう。次回は、これらの症状を予防・改善する方法をご紹介します!