なぜ腰痛は起こるの?原因と対策について考えよう!(前編)

~腰痛は何が原因で起こるの?~

症状の程度は違えども、普段から腰痛に悩んでいるという方はたくさんおられるのではないでしょうか?
腰痛は高齢者によく見られる症状と思うかもしれませんが、比較的若い人にも起こり得る痛みです。慢性的な痛みもあれば、ある日突然激痛が走ったり、治ったと思ったらぶり返したり、腰痛は何かと厄介ですよね。
しかし、意外にも腰痛の原因や対処法についてじっくり考えたことがある人は少ないのではないでしょうか?
腰痛は、ほんの少しの心がけ次第で、症状を改善させることができます。ぜひ原因と対処法を知って、つらい痛みにサヨナラしましょう。

目次

人間の体は腰痛が起こりやすい!?

直立二足歩行をする人間は、からだを垂直に保ち、重い上半身を下半身で支える必要があります。そのため、どうしても腰には大きな負担がかかってしまいます。
特に負担がかかりダメージを受けやすいのが、5つの骨がブロックのように積み上げられて構成されている腰椎の部分。体の曲げ伸ばしなど大きな動作を担っている場所でもあります。柔軟性がある分、構造的には弱くなっており、痛みを感じやすくなっています。
ただ、腰痛が起こるのは一箇所ではありません。腰痛はなんとなく腰付近の痛みと漠然と捉えがちですが、その範囲は広く、背中側の肋骨の下からお尻までが腰痛の対象となります。しかも腰は骨盤、筋肉、靭帯などさまざまな組織が集中している上、神経も多い部位のため、どこが痛みの原因になってもおかしくありません。
つまり腰痛と一口に言っても、痛みが起こる場所や痛みの程度は実にさまざま。しかも腰は多くの組織や神経が集中しているため、痛みの原因を特定できないことも良くある話なのです。

腰痛の原因とは?特異的腰痛と非特異的腰痛

腰痛は、大きく特異的腰痛と非特異的腰痛に分けることができます。ここでは、腰痛になる要因をさらに詳しく見ていきます。

特異的腰痛

特異的腰痛は、腰痛の中でも原因が特定できる腰痛のことを指します。
主に以下のような症状があります。

腰痛椎間板ヘルニア腰痛椎間板ヘルニア 背骨と背骨の間をつなぐ椎間板というゼリー状の軟骨が外に飛び出した状態で、足腰に痺れや痛みが生じます。若い人に多く見られる症状で、前かがみや中腰で長時間作業をしたときや、急に重いものを持ち上げたりしたときに起こりやすいと言われています。
脊柱管狭窄症神経の通り道である脊柱管が圧迫され、狭くなることで起きる症状。骨や背骨の関節が老化することで発症し、腰痛椎間板ヘルニアと同様に、足の痺れや痛みの症状が生じます。

これら2つが特異的腰痛の中でも特に多い症状です。もちろんほかにも、圧迫骨折、感染性脊椎炎、尿路結石、解離性大動脈瘤などが、特異的腰痛に分類されます。

非特異的腰痛

レントゲンやMRIなどの画像検査でも、場所や原因が特定できない腰痛を非特異的腰痛といいます。
はっきりと原因は分からないものの、大きく3つの要因が影響していると考えられています。

悪い姿勢腰痛の大きな原因の一つは「姿勢の悪さ」にあります。特に座っている状態は姿勢が崩れやすくなるため、立っているときよりも腰にかかる負荷が大きくなります。デスクで長時間パソコン作業をしている人は、特に座るときの姿勢に気を配らなければいけません。
同じ動作の繰り返しかがんだり立ったり、腰をひねったり同じ動作を繰り返すと腰に負担がかかりやすくなります。また、同じ姿勢でずっとスマホやパソコンを見るのも筋肉や関節の動きが悪くなり腰には良くありません。
ストレスストレスを感じると、自律神経のうち緊張状態をつくりだす交感神経の働きが高まります。これにより、無意識のうちに筋肉が緊張し、腰に負担がかかってしまうと考えられています。

なんと腰痛全体の85%が、原因を特定できない非特異的腰痛であると考えられています。しかし原因は明確に特定できないまでも、腰に負担がかかるとされる姿勢や動作、生活習慣を改善するだけでも、症状は軽減できる場合があります。非特異的腰痛の場合は、普段から、姿勢を正す、同じ動作の繰り返しを避ける、同じ体勢で長時間作業をしない、適度にストレスを発散させることを心がけてみましょう。
次回は、具体的に腰痛を予防・軽減する方法をご紹介していきます。

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